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気の赴くまま、無理せずノンビリ。  風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。                                                                  本とネットゲームと戯言と・・・。                                                                            ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                                                             読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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kyukei.jpg【表4より】
四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。
「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。
やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。
町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。
何かが起きていた。
退屈な日常、管理された学校、眠った町。
全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 
新鋭の学園モダンホラー。


恩田さんは有名な「六番目の小夜子」を書かれた方ですね。
「球形の季節」「六番目の小夜子」の次に書かれた長編ということです。
「小夜子」も読んだことは確かなのですが、あまり内容を覚えていません。
都市伝説的な本だったような・・・・?

この本は、東北のある町で高校生達の間に広まるウワサから事件がおこります。
よくある学生の間に流行するウワサの部類です。
「○月○日 遠藤さんがひどい目にあう」
まぁ、予想通りこのウワサが現実となり、遠藤さんは行方不明になるわけです。

この都市伝説的なウワサから物語りに導入されるのですが、どうなんでしょうか?

この本はとても魅力的なテーマを持っております。
土地や木や石。
そのようなものがある力を秘め、霊的な磁場を形成する。

私はこのような事を否定することをしません。
全国各地に見られる巨石信仰・古木信仰。
やはり不思議な力を感じることは少しはあります。
とても面白いテーマです。

そしてこの本は、舞台となる東北の町自体にそのパワーが秘められています。
その土地に秘められた力に感応することの出来る人物が、壮大な理想を掲げ住人を導こうとするわけなんですが・・・・。

ちょっとな・・・・。
進化論までいってしまうのは、やはり荒唐無稽感が・・・・。
それと、テーマからすると「○月○日 遠藤さんがひどい目にあう」
とか「金平糖を撒き、それを最初に踏むのが片思いの相手だと、両思いになれる」とか・・・・。
ちょっと、脱線気味な気がします。
どうしても「子供騙し感が拭えない」ってのが率直な感想です。

テーマと描写はスキです。

★★★★
新潮文庫 H11.02.01
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

すこし落ち着いてきました。
やっていたことの目処がたち始めています。
骨組みは出来たので、これから運用と検証です。

「待ち人現る」
かなり心配&落ち込みしていましたが、やっぱり~♪
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himawarinosakanai.jpg【表4より】
夏休みを迎える終業式の日。
先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。
だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。
一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
「僕は殺されたんだ」と訴えながら。
僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。
あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。



初めて読む作家さんです。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・、最低。

内容、書く気になれません。
このところ忙しくて、読み終わっていた本が数冊あったのですが、あまり書けない日が続ました。
で、実はこの本2週間ぐらい前から読んでいて、なかなか進みませんでした。
途中で何回読むのをやめようと思ったことか・・・・。
でも、読み始めた本を途中でやめるのは絶対イヤなので頑張って読んだのですが、最後まで最低でした・・・。

非現実的ミステリーとかは別に良いのですが、精神的グロとでも言いましょうか、私には耐えられない内容です。
解説に「好き嫌いのはっきり分かれる作品」と書いてありましたが、「好き」もあるんだろうか?と思っていました。
文庫になるんだし、好きな人もいるんだろうな?と思って調べると、結構いましたww
確かに分かれていました。
評価は両極でした。

私がキライな理由。
①精神的グロ表現
②異常な精神世界
③錯誤の手法(一人称における騙し)
④あまりに非現実的である。

特に①です。
担任の先生の個人的性的趣味を盛り込む必要性も感じられません。
(ムチャクチャ異常な世界を何故、ストーリーと密接な関係も感じられないのに盛り込む必要があるのか? このような場面は他にも多数あります。)

③に関しては、解説の方が批判があるのなら、そのような人は作家の方から相手にしていないのではないか?と書かれていました。
本当のところはわかりませんが、それであればこちらも今後相手にいたしませんです。。。。

駄作ではありません。
内容が私には好きになれませんでした

道尾さんと主人公「ミチオ」って関係があるんでしょうか?
次は、もっと気持ちの良い本を書いてくださいね。

★★★★★
新潮文庫 H20.08.01
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
FFT
予想どおり再開は延期となりましたww
のんびり待っています。
私としては5/10あたりがベストかな~


 



mahoro.jpg【表4より】
まほろ市は東京のはずれに位置する都南西部最大の町。
駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに高校時代の同級生・行天春彦がころがりこんだ。
ペットあずかりに塾の送迎etc.──
ありふれた依頼のはずがこのコンビにかかると何故かきな臭い状況に。
多田・行天の魅力全開の第135回直木賞受賞作。


直樹三十五賞(通称直木賞)は、大衆小説の新人に与えられる文学賞──。
大衆小説ってなんなのんでしょうか?
小説って全て大衆のためのものだと思っていました???

直木賞作品は、あまり読んだことがありませんでした。
ふと、書店で見かけたこの本。
書名・著者(どちらも知りませんでした・・・)でいえば、普段は通り過ぎてしまう本です。
装丁に惹かれてふと手に取り購入しました。

大当たり~

楽しかったです~

ひょんな事から数年ぶりで再会した高校のときの同級生、行天(ぎょうてん)
東京郊外の町で便利屋を営む多田の奇妙な新生活が始まります。
多田は行天に対し、また自分の過去に対して負い目を感じ、過去の自分に触れないよう日々生活していたわけですが、行天に再会し、新たな自分を再生していく物語です。

この行天、フラフラした危うさと語り口。
そして垣間見せる優しさと腕っぷしの強さ。
本書の中にも書かれていましたが、「普通だったら惚れてしまう。」
う~ん、惚れてしまいました~

とにかく文体が軽妙で楽しく、スラスラ先を楽しみながらニヤリと一人ほくそえみながら、一気に読んでしまいました。
三浦しをんさん。 エッセーもよく書かれると言うことで納得です。

また、多田・行天以外の登場人物にも良く気が行き届いていて人物描写の巧みさが感じ取れました。
考えてみると、非日常的な登場人物が沢山でてきます。
娼婦ルル&ハイシー、ヤクザの星・チンピラシンちゃん・親殺しの女子高校生。
そして麻薬と運び屋の小学生。

こんな非日常も非日常的な行天の存在で中和されます。
そんな非日常的なお話が非日常的文章として残らないのは何故でしょう?
日常性はこのお話の本筋に関係ないからなのでしょうか?

そしてエンディングは私の大好きな【魂の再生】。
これは文句のつけようがありませんww
多田&行天の続編期待~!

★★★★★
文春文庫 H21.1.10

愛情というものは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだ。

失ったものが完全に戻ってくることはなく、得たと思った瞬間には記憶になってしまうものだとしても。
今度こそ、はっきりと言うことができる。
幸福は再生する、と。
形を変え、さまざまな姿で、それを求めるひとたちのところへ何度でも、そっと訪れてくるのだ。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【理想の休日】
昨日のこと。
念願のイチゴ狩りに行ってきました。
そして芝生で寝転び、2時間ぐらい読書。
気持ちの良い春風に吹かれながら、ウトウトまったり。

窓を全開にして、春の甘い風を採り得れて2時間のドライブ。
良い季節になりました


kujyaku.jpg【表4】より
東京は下町の片隅にある骨董品屋・雅蘭堂。
店主の越名集治は実は相当の目利きなのだが、商売はそれほど上手くない。
おかげでいつも開店休業状態。
それでも、ひとたび人々の記憶や思いのこもった骨董品をめぐって事件が起きると、抜群の鑑定眼と推理力で謎に挑む。
ベトナム・ジッポー、鉱物標本の孔雀石、江戸切子──様々なモノと謎が今日も雅蘭堂を訪れる・・・・。
傑作ミステリ連作集。


冬の狐シリーズでも、時々登場する雅蘭堂・越名集治のお話です。
越名集治は冬の狐・陶子の数少ない、同業界での理解者です。

冬の狐・蓮丈那智シリーズとはちょっと趣がかわっているのかな?
こちらの骨董ミステリーの方が、軽いです。
蓮丈シリーズで、息抜き的存在として活躍する内藤クンを連想してしまう押しかけアルバイターの女子高生・安積(あつみ)。
ノー天気で機関銃のような安積と、越名の漫才やり取り。
これが小説にテンポを与えています。
この雅蘭堂のお話がシリーズ物となるなら、ノー天気でありながらどこか鋭い安積が良きパートナーになっていくんだろうな~(内藤クンのように)

で、この短編集。
①ベトナム ジッポー・1967 ★★★★
②ジャンクカメラ・キッズ ★★★★★
③古久谷焼幻化 ★★★★★
④孔雀狂想曲 ★★★★★
⑤キリコ・キリコ ★★★★★
⑥幻・風景 ★★★★★
⑦根付け供養 ★★★★★
⑧人形転生 ★★★★★
の8編を収録します。

一番好きな「根付け供養」について
この短編が一番これまでの北森さんの骨董ミステリーと書き方が近い気がします。
冬の狐シリーズを彷彿とさせられました。
根付細工とは、江戸期に流行した緻密な細工で、煙草入れ・印籠などのストラップです。
用途はストラップなので、帯などに挟み込みつるして持ち運ぶために付けられた物。
そこに緻密な彫り物を施した江戸期のものは、粋な芸術として現在マニアに珍重されているらしいです。

江戸期のものだから価値がある。
現代作家のものは、どれだけ優秀であってもそれほど価値が付かないらしいです。
そこで、現代の根付工芸家が古色を付けた根付を、江戸期の新たに発見された工芸家の作品として世に出すわけです。

この偽江戸根付工芸家の作品はある蒐集家によって、独占的にコレクションされます。
そのコレクターと越名はつながりがあり、偽新作が出るたび越名のもとにその根付を見せにきます。
そのうち、最高傑作が持ち込まれるのですが、安積が破壊してしまいます!
価値としては300万。
通常、預かり物を壊した場合は価格の3倍返しだそうです。

しかし、越名はこの最高傑作に潜む不自然なところに気づきます。
そしてこの偽根付工芸家は江戸期の作家ではないことに気が付きます。
しかし、気づいての上で、蒐集家に3倍返しを持ち込み、その上で不自然さを指摘していきます。
うん、カッコイイです。

しかし、もっとカッコイイ人物が存在しました。
蒐集家です。
彼は、工芸家の不自然さは判っていたのです。
その上で、優れた技術を持つ工芸家と、また、越名の眼を育てることを目的に全て判った上で、蒐集していたというオチです。

うん。
面白かった!

★★★★★
集英社文庫 H17.01.25

乞うシリーズ化!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
FFT
予想通りの再開延期~ww
次の予定は5/15だそうです。
だいぶ忙しさは落ち着いてきたので、いつでもおっけ~
4/25、ホントに再開されそうで焦りました。
まだ、名前が・・・・。



wasurenaito.jpg【表4】より
大好きなのに、いつまでも一緒にいたいと思ったのに、ぼくの心を一瞬で奪った君は<消えてしまった>。
君の存在を証明するのはたった数分のビデオテープだけ。
それが無ければ、君の顔さえ思い出せない。
世界中の人が忘れても、ぼくだけは忘れないと誓ったのに──。
避けられない運命に向かって必死にもがくふたり。
日本ファンタジーノベル大賞受賞作家による、切ない恋の物語。


日本ファンタジーノベル大賞──昨年で21回催されているようです。
大賞受賞作家さん、誰も読んでいませんでした。。。。
平山瑞穂さん──1968年生まれの男性。ラス・マンチャス通信で第16回(2004年)の大賞受賞者だそうです。

率直にいうと「ありがち+アルファ」って感じでしょうか?
でもキライじゃないです。
むしろ好きです。
規定路線の安心感って言うのでしょうか?

途中まで読んだ段階では、1冊の本にする必要があったのだろうか?
短編で良いのでは?
なんて思っていましたが、やはりこのボリュームは必要だったんですね。
でも、文体が平易で簡単にサクサク読めてしまいます。

う~ん・・・・・。
内容に触れて良いのだろうか?
【表4】で書かれている以上の内容に触れるのはご法度の本かもしれません。

【ぼく】はどこにでもいるような、ごくごく平均的な受験を控えた高校生。
【ぼく】は高3の夏、メガネ屋で一人の美しい少女に出会う。
そしてフツーに恋に落ちます。
ところが、なぜか彼女の印象が薄い・・・・。
希薄なんです。

セカチュー的雰囲気がプンプンする展開の中で、ちょっとセカチューと違うぞ? なんだろ?
と思って読んでいると・・・・・・・・。
やっぱ、書かないww

最後はどうなるんだろ?
私の考えでは、
①消えた彼女に10年後とか、長い時間の経過後再び遭遇する。
  しかも、姿形が変わっているのにお互い気づく。
②彼女とともに、彼女に関する自分の記憶も全て消える。
  どこかにひっかかりがあるも、新しい日を生きてゆく。
③【ぼく】は、彼女のことを忘れずに生活していくうちに、ふいに「ピープル・アー・ストレンジ」の携帯着メロが鳴り響く

③を期待して読んでいました~。
どれもはずれ~ww

最後は書きませんが、かなり切ないです
これまでのこのテの本は、<消えていく>謎を究明したり、それを防いだりといったものが多かった気がするのですが、この本は運命として受け入れます。
その点、「ありがち」ではなく「+アルファ」になって斬新な印象は受けるのですが、やはり「ありがち」にならなかった分、切なさが募ります。
どっちが良かったんでしょうか?

そして、タイトルが良いのです。
忘れないと誓った僕がいた
【いた】過去形なのです。
ここに集約されていたのですね~

いずれにしても、かなり良かったです

★★★★
新潮文庫 H20.08.01
 



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