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気の赴くまま、無理せずノンビリ。  風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。                                                                  本とネットゲームと戯言と・・・。                                                                            ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                                                             読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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先日の【誰か Somebody】についての、追記です。
何が私にとって、ダメだったか、少し掘り下げます。
ただし、ここからはストーリーに触れますので、未読の方で、今後予定に入れている方は、飛ばしてください。

事故死をした、梶田信夫の残された二人の娘、聡美と梨子の姉妹は、父(信夫)の
自転車で跳ねられ、歩道に頭を打ち死亡したという事故の加害者が不明という事態の打開のため、
父の半生を本にし、加害者に訴えようとする。

杉村三郎は、梶田信夫の人生を調べる中で、二人の年の離れた姉妹の生まれた背景を知る。
また、梶田の前半生が謎に包まれていることを知る。
姉・聡美は、梶田夫妻の暗い時代に生まれた長女。
妹・梨子は、生活も安定した時代に生まれた、期待の一番星。

梶田の謎の部分は、元同僚の殺人事件の背景に同情し、死体を埋めたこと。
ただ、この隠されていた部分は、ミステリーとしての本書のミステリー部分ではありません。

姉・聡美は、暗い背景を背負い成長したため、何かにつけ慎重で臆病。
妹・梨子は、奔放で快活。

聡美は結婚がきまり、これからの人生に踏み出そうとしている矢先に、父を喪う。
この事故のため(犯人がされず、喪の開けない)、結婚に踏み切れない。
また、梨子も時期が悪いと言う。

結局梶田の半生記を調べるうちに、加害者(少年)は、警察に出頭し解決します。
この事故についても、本書のミステリーとしての核心ではありません。

杉村は姉妹との付き合いの中から、ある事実に気が付く。
それは、妹・梨子と姉・聡美の婚約者の不倫・・・・・。
そして、その事実に気が付いている姉・聡美・・・・。
そのために、姉の結婚の延期を主張する妹。
表面では、お互いに思いやりのある、良い姉妹。

これが本書のミステリー部分です。
救いが・・・・、希望が・・・・、未来が・・・・・、感じられません・・・・・。

落ち込みです・・・。

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dareka.jpg 【裏表紙から】
 今多コンツェルン広報室の杉村三郎は、事故死した同社の運転手・梶田信夫の娘たちの相談を受ける。
 亡き父について本を書きたいという彼女らの思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた三郎の前に、意外な情景が広がり始めるー。

 




宮部みゆき
さんは、久しぶりです。
宮部さんの作品では、「蒲生邸事件」「火車」「龍は眠る」などが大好きです。
もともとミステリーを読み始めたきっかけは、宮部さんだった気がします。
 
で、この「誰か Somebody」ですが・・・・。
静かに、静かにストーリーが展開していきます。
「ん? この本って、ミステリーだったよね?」と思って読んでいました。
私の受けるミステリーのイメージって、まず、バーンと事件(謎)があって、それに基づいて展開する感覚がありました。

この本は、ともかく静かです。 
日常の連続。
もちろん、宮部さんの文章は、読み手に飽きさせるものではありません。

ミステリーの感覚で読んでいたのが間違い? これは純文学だ。 と、思い読んでいました。
純文学、大好きです。
でも、やはり後半まで読み進めてみると、ミステリーでした。 

宮部みゆきさん、大好きです。
でも、この「誰か Somebody」は・・・・・、ダメです。

最後の展開の部分。
好きになれません。救いがないです・・・・。
悲しいです・・・・。
一片の希望が欲しいです。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。

 で、今度は、中国史シリーズ第2弾!
司馬遼太郎先生の「項羽と劉邦 上・中・下」で~す♪


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