気の赴くまま、無理せずノンビリ。 風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。
本とネットゲームと戯言と・・・。
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読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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”即身仏”に秘められた、大いなる悲劇とは?
本格民族ミステリ、第2弾。
≪わが村には特殊な道祖神が祀られている。≫
美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。
神すなわち即身仏なのだという。
彼女はさっそく助手の内藤三國と調査に赴く。
だが調査を終えた後、手紙の差出人が失踪してしまった──。
那智はいにしえの悲劇の封印を解き、現代の事件を解決する。(表題作)
山人伝説、大黒天、三種の神器、密閉された昏い記憶。
本格民俗学ミステリ集。
またまた、北森鴻さんです。
これで4冊連続となりました。
今回も、秘供養・大黒闇・死満瓊・蝕身仏・御蔭講の5編を収録する短編集です。
シリーズ1作目と比較して、こなれてきています。
とても面白かったです。
ただ欲を言えば【私としては】ですが、失踪事件とか殺人事件などといった、現代の現実の事件は無い方が良いな~。
だって、民俗学の部分の疑問の提起と謎解きが、無茶苦茶面白いのです。
もっとも、民俗学も歴史学を勉強したことの無い私なので、ちゃんと勉強された方にとっては、「今更、何を・・・」とか「ばかばかしい・・・」というのかもしれませんが・・・・。
歴史の教科書以外の部分の日本の歴史の面白さを教えてくれます。
神話・伝承・民話・童謡などの中に隠された真実というものは、しばしば耳にすることですが、例えば今回の短編集には有りませんが、童謡の「かごめかごめ」などは有名な怖い話がありますよね。
秘供養は、ちょっとタブーとされてきた問題に対して書いております。
五百羅漢にまつわるかなり怖いお話です。
大黒闇は神々の変貌についてのお話。
大黒天は元々ヒンズー教のマハーカーラが仏教に取り入れられ、本来のマハーカーラの持つ意味合いが変貌した姿です。
マハーカーラは、ヒンズーの戦いの神シヴァの夜の顔だそうです。
大いなる暗黒の破壊神はどのようにして、大黒天に変貌したのか?
ちょっと某カルト教団を意識しすぎ?
死満瓊は海幸彦と山幸彦のお話。
これは三國さんが可愛い~♪
いやいや、民族ミステリー部分も読み応えありますよww
蝕身仏は表題になっているお話ですが、
これも怖いですね・・・。
冒頭の書出し。 ここだけ読むとホラーです。
御蔭講は真説・わらしべ長者伝説といった感じです。
三國クン大活躍(?)です。
総じて感じたことですが、私は歴史の分野が好きで、いろいろ本(小説ではなく)も読んだりしているのですが、先ほども書かせていただいたように、神話・伝承・民話・童謡などの中には隠させた真実が多分かなりあるのでしょうね~。
なんか人間の業というか、普段気にしていなかった物に本当の意味があるんだろうなと思うと、自分の浅はかさと愚かさに薄ら寒くなる気がします。
★★★★★
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