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気の赴くまま、無理せずノンビリ。  風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。                                                                  本とネットゲームと戯言と・・・。                                                                            ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                                                             読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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syaraku.jpg【表4より】
歴史に不滅の名を刻みつつも、いまだヴェールに厚く覆われたままの東洲斎写楽。
蓮丈那智は、古文書の調査に訪れたはずの四国で、その浮世絵の知られざる秘密へ足を踏み入れることに(表題作)。
憑代、湖底遺跡、奇妙な祭祀。
異端の民俗学者は、堆積する時代に埋没してしまった死者の囁きに、今日も耳を傾け続ける──。
あなたの知らぬもう一つのニッポンを描く、本格ミステリー集。



北森さんですww
蓮丈那智フィールドファイルⅢです。
だって、面白いんだもん 
これで、陶子シリーズ×2⇒那智シリーズ×2⇒香菜里屋シリーズ×1⇒那智×1の6冊連続でっす!

香菜里シリーズも面白かったのですが、やはり私には陶子&那智です。
香菜里屋シリーズの「花の下にて春死なむ」はシリーズ第一作なのでまだ、こなれてないのかな?とは思いますが、暫く遠慮しておきます。

さて今回のフィールドファイルⅢは、
憑代忌」・「湖底祀」・「棄神祭」・「写楽・考」の4編収録になります。
これだけの物(陶子シリーズを含め)を書かれていらっしゃるので、北森さんの歴史に対する造詣の深さは相当なものだろうと感じていましたが、この4編でそれが更に広がったように感じました。

陶子シリーズ及びフィールドファイルⅡまでは、山人伝説と青銅文化から製鉄文化への移り変わりがかなりの書の中で中心としてかかれておりましたが、ここにきて更に懐が広がったと感じました。

北森氏曰く、「量産できるものではない。」
そのとおりだと思います。
これだけ素人の私ですが、読んでいて納得する考察を展開されるのですから、相当量な研究をされないと書けない分野と思います。
更に、懐が広がることを切望していま~す。

さて、
憑代忌 ★★★★★
この1作はイマイチだったかな・・・・・。
那智の所属する東敬大学の都市伝説。
「零号教場の前で写真をとると重要単位を落とす。」という伝説の変容。
生まれ変わった伝説は、零号教場の前でミクニくんの写真を撮る。といったものww
しかしお守りのはずのミクニくんの写真は、水車に貼り付けられたり、枝の先にさされていたり・・・・。
・・・・そうです! 身代わりです。
そんなさなか、出かけたフィールドワークのお守り様人形。
ちょっと強引だったかな?
あと民俗学的考察も今までに比較すると・・・・。
湖底祀 ★★★★★
これは良い♪
湖底から発見された鳥居。
鳥居を調査していく中で語られる鳥居の考察が大変面白い。
私などは、鳥居=門と漠然と思っていました。
「ここからは、神聖な神域である境内だよ。」と思っておりました。
さて、ココからです。
神域と俗世の境界としての鳥居とは?
二つの世界の境界を互いに安易な侵入から守るものが道祖神(賽の神とも言うそうです)。
これは神話の時代、伊邪那岐命が伊邪那美命を慕い、黄泉の国を訪れ禁忌を犯し逃げ帰ったとき黄泉の国との境として千引石(ちびきのいは)で守り塞いだわけですが、これが賽の神というわけですね。
で、賽の神としての鳥居。
だから鳥居の向こうにある社殿は神界の建物のように美しい。
さらには驚愕の結論(蓮丈民族学としての)。
鳥居は鳥居そのものが主であり、その向こうにある社は主たる鳥居を守るための付属物である。
いや~。 参った。。。。。
棄神祭★★★★★
このお話は、「殺されるために生まれた神」についての考察。
五穀の起源についてちょっと。
古事記(今、勉強中です・・・)においては、須佐之男命が大宣津比賣(オホゲツヒメ)神を殺害し、また書紀においては月夜見尊が保食(ウケモチ)神を殺害しその死体から、また別の書では稚産霊(ワクムスヒ)の身体から作物が発生したとされています。
今まで読んできた北森さんの作品は、書紀からの考察が多いようです。
この殺されための神も保食神でした。
棄神祭はこの説話をにある旧家に伝わる祭祀と過去の犯罪を那智が解明するのです。
そして・・・・、これまで含みを持たせ謎としてきた教務課の狐目の正体が、明らかになりつつあります。
その正体に期待を抱きつつ、最後の短編へ!
写楽・考★★★★
このお話の中では、私の大好きなミクニくんがシャーロック・ホームズになりますっ!
とういか、なったつもりになりますww
師・蓮丈那智にかかる容疑をはらすために頑張っちゃいます!
そして、そして宇佐美陶子も出場しま~す♪
さてさて、このお話ですが、なかなか肝心の写楽が出てきません。
事件が解決しても出てきません。
解決後に出てくるんですね~。
北森さん、うまいな~。
中盤でフェルメールは出てくるんですよ。
このまだ世に出ていないフェルメールを巡って事件がおき、那智に容疑がかかるんです。
容疑の元になった、学会関係の雑誌の論文。
この著者の名前が式直男。
「誰だ~! 式直男って! こんな論理蓮杖先生しか書けない~!」ってミクニくんは思うんですよね。
で、本物の式直男が失踪する(殺される)。
で、当然那智に疑惑がかかる。
で、ミクニくんが容疑を晴らすために頑張っちゃうんですよね~。
ところがミクニくんの頑張りでほぼ容疑は晴れるのですが、その推理に対し那智がつけた評価は”Cマイナス”。
でも、ミクニくんの頑張りは那智先生も判ってるよ!
頑張ってね。 ミクニくん
で、問題の狐目。
完全に正体を読者に開示しました。
今後の展開が楽しみでっす♪

短編集全体★★★★
新潮文庫 H20.02.01
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


さて、本編にちょっと書いたのですが、現在古事記を勉強しています。
以前も一度挑戦したことがあるのですが、その時は挫けました・・・・
また性懲りもなく始めたのは、もちろん北森さん&那智&陶子の影響です。
今回は本からではなく、ネットでいろいろ調べています。
これが面白い!!
まだ大國主神への国譲りですが、今回は最後までいけるかな~?
古事記が終ったら、書紀も頑張りたいな~。

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