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気の赴くまま、無理せずノンビリ。  風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。                                                                  本とネットゲームと戯言と・・・。                                                                            ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                                                             読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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korinokujira.jpg【表4より】
藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。
高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う一人の青年に出会う。
戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。
そして同じ頃に始まった不思議な警告。
皆が愛する素敵な”道具”が私たちを照らすとき──。

【あらすじ】
初めて”あらすじ”を書きます。
理帆子は新進気鋭の若手女性カメラマン。
強く美しい光のある写真を撮る。
彼女がどうして強く・美しい光のある写真を撮るようになったかを描く作品です。
理帆子の高校生時代から話は始まります。
彼女は周囲の人間関係をそつなくこなし、誰からも嫌われることなく友人も多い。
しかしそんな彼女に自分が付けた人間の属性は「sukoshi・fuzai(少し不在)」。
そつなくこなすが、自分の主体がない。
そんな彼女が、強く美しい光に照らされ、主体を取り戻す「sukoshi・fushigi(少し不思議)な物語」。

「少し不在」な理帆子は、壊れていく「少し腐敗」な元彼、「少し不足」の松永郁也、「少し不幸」な母、「少しフラット」な別所あきら等、多彩な人物と触れ合い光に照らされる。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
初めて”あらすじ”を書きました。
”あらすじ”を書くのって難しいですね・・・・。
もっと書きたいのですが、これ以上書くと・・・・・。

辻村深月さん、3冊目です。
メフィスト賞受賞の「冷たい校舎の時は止まる」で不思議な作家さん。
2作目の「子どもたちは夜と遊ぶ」で内面を描く能力の高さを見ました。
どちらの作品も、ジャンル分けとしてはミステリーに分類されるわけですが、ミステリーの”?”の部分はそれほど重要視しせず、登場人物の内面を描くことに重点を置いています。

辻村深月さんは1980年生まれの、女性です。
この本の中に、辻村さんの写真入りの小パンフがはさまれていました。
本当に若く綺麗な方でした~。

今作の「凍りのくじら」はミステリーとして分類されてしまうのでしょうか?
この作品のジャンルは、「sukoshi・fushigi(少し不思議)な物語」です!
ミステリーとして、どんでんがえしや「だまされた~!」という感覚を味わいたい方には、貫井徳郎さんなどのほうがお勧めと思います。

この作品も素晴らしい作品でした。
前2作も素晴らしかったのですが、今作と比較するとミステリー色が強く、辻村さんにはこのぐらいの「少し不思議」な方が合いそうな気がしました。
比較で言うと、前2作より数段上です。
いや~、良かった!
辻村さんは、まだ本当に若く、これからどれだけの作品を書かれるのでしょうか?
ず~と、お付き合いしたいと思う作家さんです♪

私としてはこのお話は「泣けるお話」でした。
しかも随所でww

少し腐敗の元彼の崩壊していくさまは、本当に怖いです。
少しフラットな別所あきらのフラットで懐の深い言葉の数々。
どこまでも、どこまでも優しい少し不足な松永郁也(まだ子どもです)。
その他、様々な人物に是非触れてみてください。

※※※※※※※※※※※※ メ  モ+α ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
①「周りの子はみんな、もっと軽い気持ちで人と繋がって、薄っぺらい理念と強く刹那的な感情の動きで泣き喚きながら結びついたり離れたりするはずだ。だけど理帆子さんはきっとそうじゃないんだろうね。強い理念と薄い感情の動きで人と付き合う。そんな具合」(別所あきら)

そこに強い感情移入をするほうがどうかしているのだ。現実に対する距離感が薄い分、フィクションに対する思い入れが尋常でない私。

人間っていうのは、頭の良さに伴って思考する能力を持てば持つほど、必然的に孤独にならざるを得ない。」(別所あきら)

こんな文書がたくさん出てきます。
それでも良ければ、お勧め~
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