気の赴くまま、無理せずノンビリ。 風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。
本とネットゲームと戯言と・・・。
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読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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“不惜身命”仏道のために命を賭して西蔵(チベット)の聖地・拉薩(ラッサ)を目指した仏教者がいた。その名は能海寛(のうみゆたか)。
時は明治、近代国家形成に向け必死に背伸びする日本を取り巻く情勢は、その苛烈さを増していた。
そんな歴史のうねりの中、仏教の原典「チベット大蔵経」を求めて中国大陸に渡った東本願寺派僧侶・能海寛を主人公に、鎖国下のチベットへの難渋を極める潜入行を描く秘史発掘ミステリーである。
チベット潜入で歴史上有名な河口慧海の名にかくれて、能海寛の“日本人として初めてチベットの地を踏んだ”という壮挙は歴史の闇に埋れていた。
近年、その潜入行が明らかにされている能海の足跡を辿りながら“歴史のif”に挑む著者会心の歴史ミステリー長編。
面白い

最高


言うことなし



能海寛氏、北森さんの狐闇の中でも出来てていました。
その時初めって知ったお名前なのですが、大変興味を持っていました。
で、読み終わって、能海寛氏と当時のチベットについて少し調べました。
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能海寛はやはり純粋な仏教徒・学僧みたいですね。
明治維新以降、廃仏毀釈が推し進められ、荒廃した仏教を立て直すため、チベット大蔵経を求め鎖国下のチベットを彷徨し行方を断ったとうことです。
当時(19世紀末期)のアジアを取り巻く情勢ですが、
帝政ロシアはシベリア鉄道に着工し不凍港を求め南下政策の一途。
大英帝国はアジア植民地化を推し進める。
日本は眠れる獅子・清国を日清戦争で破り、明治維新以降の欧米列強との不平等条約解消に向け地位の向上を図る。
そのような混沌としたアジアの状況下、各国の思惑はチベットにあったようです。
そうした不健康な状況で鎖国下のチベットを目指したのが能海の不幸だったのですね。
帝政ロシアの南下政策と、それを良しとしない大英帝国の思惑の絡む諜報活動をチェスに見立てて「グレート・ゲーム」と呼んでいたらしいです。
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本書は歴史ミステリーです。
上記の様な状況下から北森さんが考え出したのが暁の密使です。
複雑な政治的状況下でチベットと提携を結び、アジアで確固とした地位を築くため、能海自身気づかぬうちに密使に仕立てられていたわけです。
仏教再興のため、東本願寺からの紹介状を笈の中に納め、ダライラマ13世に謁見する。
それが能海の信ずるチベット行でした。
ところが、その笈の中にはもう一つ別のものが・・・・。
それは、第2の皇軍を配したい日本政府が提携を結ぶために、南朝をチベットに復興させるために隠した、八咫鏡(やたのかがみ=三種の神器のひとつ)(レプリカ)が・・・・。
凄い!
こんな設定、良く考えられますね~。
ストーリーとは別にもう一つの本書の魅力は、人物描写です。
能海の純粋な人柄に惹かれ様々な人物がチベット行を助けるのですが、その描写がうまい!
特に、明蘭(ミンラン)・義烏(イーウー)の二人。
両名ともダライラマ13世の配下なのですがこの二人、最高です。
歴史的事実なので仕方ありませんが、ラストは悲しいです

能海は結局チベット仏教の聖地・拉薩にはたどり着けず、その命を落とします・・・・。
感情移入していたためツライ・・・・


しかし、能海と時を同じくしてやはりチベットを目指した者があと3人います。
成田安輝・河口慧海(かわぐちえかい)・寺本婉雅(てらもとえんが)の3人です。
こんな混沌とした情勢下で能海を含め4人も鎖国下のチベットを目指した・・・・・。
・・・・・やっぱり皆、仏教再興の目的なのでしょうね・・・・・・・・・。
この本のような政治的思惑は・・・・・・・・。
なんて考えてしまいました。
★★★★★
小学館文庫 H20.09.10
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今日の戯言~。
いよいよ今日ですね~。
ホントに再開されるのかな~?
半分以上まだ先だと思っているので、まだ名前も考えていませんww
とりあえず22時を楽しみにしますか

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