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気の赴くまま、無理せずノンビリ。  風に吹かれて、できる事を背伸びせず・・・。                                                                  本とネットゲームと戯言と・・・。                                                                            ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※                                                                             読書感想には【かなり】内容に触れているものがあります。 未読の方はご注意を・・・・。
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mukasinohanasi.jpg【表4より】
三ヶ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。
それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」と諦観できるだろうか。
今「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集!!


っと、ちょっと前に似たテーマの本を読みましたね。
伊坂幸太郎さんの「終末のフール」。
特に同テーマを狙ったわけでは無いんです。
私の中でプチ「三浦しをん」ブームなだけで、たまたまテーマが同じだっただけです。
でも、別の作家さんがどう捕らえて、どう表現されるのか大変分かり易く面白かったです。

この本は7つの連作小説で構成されています。
各編の編扉の裏には「かぐや姫」・「花咲か爺」・「天女の羽衣」・「浦島太郎」・「鉢かつぎ」・「猿嫁入り」・「モモ太郎」の粗筋が書かれています。
始めのうちは、隕石の話は出てこず、それぞれの昔話は【似た話】なのかな?と思って読んでいました。
それが読みすすめるうちに、本編は「むかしのはなし」としてロケットに乗れた人々が語った話だったということが理解できてきました。

なかなか面白い構成です。
誰もが知っている「昔話」にリンクさせて、地球から逃れてきた人々が語る「むかしのはなし」
それが地球を離れ新しい居場所を求めた人々が語り始めた「昔話」となっていくとのこと。
いや~。 作り方が上手いな~!と感じました。

で、その昔話の内容ですが、最後の1編を除いて、ちょっとピンと来るものが無かったです。。。
そろぞれのお話は、それなりに面白いんですがね~。
何が物足りなかったのかな~??

終末のフール」と比較してみると・・・・・・・・
どちらも終末を控えているのですが、淡々としています。
ただ、「終末のフール」は混乱を乗り越えた後の淡々さというのでしょうか、終末を意識した中であえて、淡々と生きることを選んだ人々を描いているのに対して、「むかしのはなし」は「終末がくる? そんなの知らない」感があるのです。
私にはそう感じるってことですが。

「そんなの知らない」となった場合、この本の設定は無くても良いことになり、ただ現代版昔話に過ぎなくなってしまう気がします。
私にとってはこの本は、そういう意味でちょっとマイナスだったかな~?

でも三浦しをんさんの文章が好きなことに変わりはありませんから、これからも読み続けさせて頂きま~す。

さて、私はこうなったらどう行動するかなと考えました。
地球に残って地球と一緒に滅びるか、ロケットに乗り木星なり新世界を求め旅立つか。
ロケットに何年・何十年と乗りロケットの中で寿命を全うし、新たな人類の基礎を築く礎となるか。
頭の中の声は「気球に残れ」と叫んでいます。

★★★★★
幻冬舎文庫 H20.2.20
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