02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
【表4】より
「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。
同じ頃、神奈川県下では、不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長小田垣の苦悩の日々が始まった・・・・・。
追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。
傑作長編ミステリー。
乃南さんの作品の中では比較的初期の著作です。
いままで20作ぐらいの作品を読ませていただいていますが、ずっと読もうか迷っていた本です。
たまたま古本屋で見かけたので購入してみました。
こういうのが一般的に本格ミステリーっていうのかな?
これはあまりストーリーを書けないですね~。
ちょっとネタバレになりすぎてしまいます。
追いつ追われつ、いろんな人がいろんな人を追いかけ、また追いかけられ・・・・。
どうなっているんじゃろ?
って感じでした。
犯罪(特に殺人とか重大犯罪ですが)ってことを考えるとき、良く言われる犯罪者の異常性ってありますよね。
まぁ、殺人などを犯す人物っていうのはどこかしら異常性があるのだと思いますが、犯罪者の生い立ちに異常性を求め、その性格の曲折ぶりをことさら書きたてる内容はあまり好むところではありません。
この作品の登場人物の中にも、「向日葵の咲かない夏」のミチオを連想させる異常性があります。
あまりこういう表現は好きじゃないんだよな・・・・・。
ストーリーとしては大変面白かったです。
夏季・小田垣・魔衣子・渋沢・山崎。
夏季は何を秘め何から逃げているのか?
お互いがお互いを追い、お互いから逃げる。
ん?逃げているのは夏季だけなのか・・・・?
でもさぁ、こういいう書き出しされたら、当然連続殺人犯から逃げていると思うよね~ww
連続殺人事件とそれを追う小田垣の記述が多いのですが、それはあくまで本筋と関係ないってちょっとやりすぎの気が・・・・。
あそこまで書くのなら、連続殺人事件とその犯人の背景も書かなきゃズルイでしょww
連続殺人犯についてはたいして触れてないもんね・・・・。
それで、あのラストは・・・・。
それと私としてはですが、不満が残る点がもう一点。
エピローグの本当の最後。
十三日の金曜日的なエンディングはやめて欲しかった。
せめて最後は怖さを残さないハッピーエンドにして欲しかったです。
でも、ストーリーは面白かったよ!
靴の裏にごつごつとした違和感を感じながら、砂利を踏みしめる音を聞いて歩く時、夏季のこころは懐かしさに満ち、どこもかしこも石で覆われてしまっているこの街も、一皮剥けば夏季の故郷と同じような土がむき出しになるのだと思い出して、ようやく少しだけこの街が好きになりそうな気持ちになる。
こんな記述がありました。
読んでいて、「そう言えば私のこの街も土というのもを見ないな・・・・」と思いました。
私の街で土と言えば、街路樹が植わっている場所の四角く切られた場所しか見かけなくなりました。
なかなか土の匂いを嗅ぐことが難しくなっています。
ふとした寂しさを感じた次第です・・・・・
★★★★★
文春文庫 H12.11.10
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
さて、2月頃から忙しかったのがほぼ終了しました~
こうなると勝手なもんで、「はやく再開しろ~」
ってことで今度は6/1ですか~。
楽しみに待ってま~す。